Category Archives: 税金などお金の話

038月/16

空き家を維持するか取り壊すか

空き家の所有者にとって悩ましいのはお金の問題でしょう。将来誰かが何かに使うと考えて維持するか、あるいは誰も使う人はいないと判断して取り壊すか。事情は人によって違ってきます。

お金の面からこんな考え方もあります。

取り壊すとすると、家の広さやつくりによってずいぶん異なりますが数百万円かかると言われています。これを業者に一度にまとめて支払う必要があるわけで、家計の支出としてはけっこう大きなダメージになるのではないでしょうか。

では維持するとどれくらい費用がかかるか。業者によって金額が違いますが、弊社では毎月訪問で年間6万円(税別)です。10年で60万円。20年で120万円。30年でも180万円です。毎月の支出は5000円です。

今すぐ取り壊す必要性と緊急性があるのでしたら取り壊すべきでしょう。しかし、そうではない場合、「ちょっと様子見しようか」という場合は、放置しておくと近隣に迷惑をかけてしまいますから、最低限の費用をかけて空き家を維持管理する選択肢があるわけです。細々とでも維持管理しているうちに、使い道が見えてくる可能性があるのではないでしょうか。

取り壊すことにためらいがあるうちは細々とでも維持管理――。こんな考え方で空き家をどうするか検討なさってはいかがでしょう。

277月/16

空き家と固定資産税

空き家を取り壊して更地にすると、一般的には土地の固定資産税がはねあがります。空き家が載っている土地と何もない土地(更地)では、土地にかかる税金が異なるのです。

となれば、何も空き家を取り壊して(取り壊すとなるとその費用がもっとかかります)更地にする必要はないという考え方をしても仕方がないところはあります。あくまでも空き家の持ち主の立場ですが。誰だって余計なお金は払いたくないものですからね。

これも空き家が増えている背景の1つだと言われています。

土地の固定資産税によって、土地の上に家を建てることを奨励したわけです。日本経済が右肩上がりの時代なら、土地に家を建てる人が大勢いました。しかしこれからは人口に比べて家が多すぎる時代を迎えます。空き家が増えるのは当然です。

こうなると、空き家を放置すると固定資産税を上げるという法律の登場を期待したくなります。しかし、そうなると「空き家」の定義が難しい。例えば「1年間誰も住んでいない家を空き家とする」と定義しても、盆暮れに数日泊まりに来ただけで「空き家」ではなくなってしまいます。「空き家」の線引きが難しいのです。

空き家を持っている人がせめて毎月定期的に掃除をしたり維持管理にやってきたりすれば、空き家問題の性質が少しは変わるかもしれません。そして自分ができない場合は、やってくれる専門業者に任せることです。

 

275月/16

空家等対策の推進に関する特別措置法が与える影響

「空家等対策の推進に関する特別措置法」が昨年施行されました。広島県内の各自治体はこの法律をどう運用するか模索しているように感じなくもありません。

特別措置法によって、固定資産税の特例から外すなど所有者が経済的にダメージを受けるようにすることが可能です。固定資産税が最大で約4倍に増える事例が出てきそうです。自治体は所有者を困らせたいのではありません。税金を搾り取りたいのでもありません。

老朽化した空き家があることで生じる諸問題、例えば空き家周辺にゴミの不法投棄が増え、これを回収しなければならないので、その経費を空き家の所有者に相応の分担をしてもらおうという意味もあるでしょう。また例えば、固定資産税を増やしたくない所有者が空き家対策に乗り出すことを期待している面もあるでしょう。

いずれにしても言えることがあります。それは「管理が不十分な空き家は迷惑」という目線です。

逆に言えば十分な管理下にある空き家であれば、さほど問題は生じません。例えば専門業者が定期的に巡回に来たり、家に上がって風を通したり、周囲のゴミを回収したり、不審なものがないかどうか確認したり、壊れた部分を補修したり、という管理がなされていれば、それが空き家であっても近隣のみなさんに不安や迷惑をかけることはほとんどないのではないでしょうか。

235月/16

空き家の管理費用を分担する

空き家の難しさは所有権にあると言っていいでしょう。例えば、その家の所有者だった夫婦が亡くなって空き家になったとします。子供が2人いれば、この家を分けることになります。しかし、ここで問題が生じます。

お金であればすぐに分けることができますが、家を真っ二つに分けることはできません。子供2人のうち1人が「この家に住みたい」と希望したら、話が少し複雑になります。もう1人に家の半額相当のお金を渡す必要が生じる可能性があるからです。そのお金を持っていればいいのですが、持っていなければ……。

空き家の所有権者が複数いて、当面そのままにしておくという場合、関係者で費用を出し合う方法があります。2人いれば費用は半額になりますし、3人いれば3分の1で済みます。「空き家になっている実家、どうしようか」と関係者で話し合ってみる価値はあります。思いには濃淡があるでしょうが、費用を分担しあうことができれば割安の支出で済みます。

お金の問題で困っている場合、所有権者が力を合わせて助け合うことができれば素晴らしいですね。

185月/16

固定資産税など税金の話

住宅用地にかかる税金の計算式は以下の通りです。

【区分が小規模住宅用地】住宅の敷地が200平方メートル以下の部分

固定資産税……価格×6分の1

都市計画税……価格×3分の1

【区分が一般住宅用地】住宅の敷地が200平方メートルを超える部分

固定資産税……価格×3分の1

都市計画税……価格×3分の2

空き家を取り壊すなどして更地にすると、その土地の固定資産税が最大で6倍、都市計画税が最大で3倍になる計算です。つまり、空き家をそのままにしておくほうが税金は安く済むのです。これが空き家放置の理由の1つと言われています。

積極的なとらえ方をするなら、税金が安く済んでいる分を空き家管理の費用に回すことで、空き家問題を打開する可能性が出てきます。